彰子と定子
さて。本番初日、なんとか終了いたしました。
雨の中、ご来場いただきまことにありがとうございました。
お帰りの際、時間の関係でどたばたとしてしまい、お客様にもご迷惑おかけしました。
こちらも、たくさんの人にご迷惑をかけながらの本番初日でした。
私は本当にまわりの方々に助けていただきました。謝罪と御礼をたくさんしなければならない。
今日からは、二回づつの公演になります。よろしくお願いします。
で!こちらは本番中だというのに、『大鏡』について。今日はふたりのお姫様をご紹介
『大鏡』には、男性だけじゃなくて、女性の話も付随して良く出てきます。
まずは、藤原彰子(しょうし・あきこ)さん
道長さんの娘さんです。あの紫式部が仕えていたお姫様ですね。
当時の帝である一条帝の后になる方です。
一条帝との間に生まれた男の子が二人とも後世の帝になります。
一方、もう一人の方。藤原定子(ていし・さだこ)さん。こちらは道長さんのお兄さん、道隆さんのお嬢さんです。
あの、清少納言がお仕えしていた方がこのお姫様。
定子さんは、彰子さんより先に、一条帝の后になります。
実はこれ、けっこう大変なこと。
当時の帝が、たくさんのお姫様を後宮にもつことは普通ですが、帝の后となるかたは基本的に一人なんです。
しかし、一条帝は、定子と彰子、二人の后を持つことになります。
先に后となった定子さんはもちろんお亡くなりになっているとかではなく、御存命でした。しかし、彰子さんが入内(帝の后になること)した時は、実は出家の身となっていました。
そこにつけこんで、むりやり彰子さんを帝の后にしたのが、ほかでもない道長さんだと言われています。
(そもそもなんで定子さんは出家したんだ?とか、そのあたりはちゃんと『大鏡』とか、『栄華物語』にも良く書かれています。彼女のお兄さんたちが原因。)
年齢的には定子さんが一番上、二歳下に一条帝。一条帝の7つ8つ下が彰子さん
平安には良くあることですが。なかなか。彰子さんが一条帝のもとに入内したのは彼女が12歳、一条帝が20歳の時でした。
なんだか3人とも大変そうという感じ。そうです。大変でした。
その後の話をしちゃうと。定子様は先に亡くなり、帝も何年かごに若くして崩御される。残ったのは彰子さん。と、お父さんの道長さん。
もちろん、自分の孫を天皇にします。
でも、先に、定子さんにも皇子がいたりで、お世継ぎの件では相当荒れたらしいです。
平安貴族の女の子は、どの古典をよんでもほんとうに大変そう。
でも、『紫式部日記』や『枕草子』には、そんなお姫様たちの普段の姿も良く描かれています。
定子さんはどっちかって言うと華やかなかわいい感じ。彰子さんおとなしめな女の子だったそうです。
そんなお姫様たちを担当しますのがこちらのお二人。
藤原彰子さんは、こちらのスギ田ナオちゃん
この座組みでは一番お若いかな。金谷の後輩でもあります。
前回一度青ねりにはでたことがあって久しぶりの参加!
とても気配り上手の気立てのよい女の子です。イケメンにとても弱いです。
ナオちゃんはなぜか色んな矛盾を抱えて生きていて、その矛盾がなんなのかはいちいちあげてらんないほどたくさんあるのですが、本当に、舞台女優さんなのに暗転が死ぬほど駄目だったりとか、異様に台本が読めなかったりとか。ほかにもわりと日常生活に支障出るんじゃないかというレベルのものも抱えていたりして、好きなのに、苦手!みたいなものをたくさんたくさんお持ちです。なんだか、はたからみたらすごく生きるのが大変そうなんですが、本人はお酒飲んで大丈夫そう。
しかし、そういう矛盾を抱えて生きてるところにとても魅かれます。かっこいい。
何かたぶん前世の因縁か何かだと思う。業が深いとか。そういうあれなんだとおもう。
かっこいい。
藤原定子さんは、こちらの三原ゆうこちゃん
青ねり初参加。この座組みの中でほぼ唯一『大鏡』の内容をご存じのお方でした。塾で古典を教えていらっしゃるんですって。なのですごく心強いです。
お忙しい中参加して下さって、稽古に参加できないこともしばしばだったのですが、ものすごい勢いで台詞を覚えてくれました。すごい。
あとちゃんと皆と仲良くなってる。可愛い声で笑いながらマッサージとかしてる。いいな。
でもたまに一人でふらふらっとしているところも良く見かけます。そういうところもいいなとこっそり思っています。
しかし、私が近づくとごめんなさいって言うのでもうたぶん私はこの公演中には心の距離は縮められないのかと思います。くそう。
こんな感じで初日開きました!
今日からもどうかよろしくお願いします。
チケットの方は最終日がほぼ完売。本当にありがとうございます。
他の曜日はまだお席ございますので、長時間の作品なのですが、どうかよろしくお願いします。
金谷
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