身体を動かす企画『立てば芍薬…。』二日目!後半!

青山ねりもの協会の身体を動かす企画『立てば芍薬…。』二日目の後半!

 

後半は再び、コンテンポラリーダンス&演劇の視点から色々考えました。

まずは演劇のコーナーから。みんなで拍手を回したり、歩いてポーズをしてみたり。チームで素敵に歩いてみたりしました。これだけでも疲れるし、楽しい身体。
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そのあとは、ちょっと頭も動かしてみようということで。
自分の身体についてのワークシートを作りました。
自分の身体について、良いなと思っているところ、嫌だなとか・コンプレックスに思っているところ、気になっているところ、自分を一番表しているところ、憧れの身体・こうなりたいと思う人物があれば…という5つをワークシートに自由に書き込んでみます。
自分で思っている自分というのは、案外他人には違って見えていたりします。
自分ではコンプレックスに思っていることは、他人にはうらやましいことや、好ましいものだったりすることもあります。
大人なのでそれはわかっているつもりで、みんなちがってみんないいというのも本当。
でもなんとなく、「本当はこうありたい」とか、「今の自分よりもっと良い自分」みたいなものの方向性が共通している感じもします。
その「方向」というか、とりあえずいまここにいる我々の、良い・素敵・キレイとかの価値観をもう少し探るために、今度はチームで、われわれの考えた理想の身体の人物づくりをやってみました。
身長は高い方が良いのか。 筋肉はあった方がいいのでは。 身体能力は高い方が生き残れる。 健康であることが大事。 乳首はいらないのでは。 頭が良いのも大事。 むしろ人間離れした能力がほしい。と、チームごとに色々話しながら、模造紙に絵をかいたり、メモをしてわいわい。
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それから、完成したお互いのチームの理想の身体を見あいました。
一チームは、男女にわけて書いてみて、チームに女性のメンバーが多かったのが影響しているのか、男性の身体についての方が詳しく書かれていました。ある程度の背の高さ。ムキムキ過ぎない筋肉や、腕・足の毛はないよりあった方が良いなど。こういう人はどこかにいそう…という感じ。 女性の身体は、胸が大きすぎないけど、小さすぎないなど。こちらもどこかにきっといそうな感じ。女性は腕や足の毛がかかれていませんでした。女性だと、ない方がいいのかな。毛。
もう一チームは、女性の身体をベースに、背がとても大きく、筋肉があって強そうな感じ。健康である・なにがあっても生き残れるというのがポイントのよう。強さをもとめたためか、人を超えた能力が色々備わっていました。視力が3.0とか、予知能力があるとか、鳥がよってくる美声など…。宇宙で生まれた最初の人である。とかの特別な設定もついていました。
お互いのを見比べてみて、少しふりかえり。
私は見ていて、今の時代、みんな違ってみんないいが基本だよって時代のはずなのだけど、やはり、昔から植え付けられてきた社会的な価値観というか、そういったものが思ったより影響しているともいました。背が高い方が良い、鼻は高い方が良い、目は大きい方が良い。女性は毛がない方が良い、胸はあった方が良い。男性は腹筋が割れていた方が良い。頭の良いほうがよい…。そういったものは今でもやっぱりはっきりとある。それがあるのがよくないと言うことではないし、あって良いとは思うのだけど。
でも、その「良い」に当てはまらないと、「悪い」ってなってしまうのは、やっぱり生きづらいよね。と。
もっといろんな価値観が認められると良いなと思いつつ。認められたら、認められたで、新しい「悪い」が生み出されてゆくだけなのでは?とも思ったり。もやもや。
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参加者のみなさまからは、理想の人を書いてみたけど、これになりたいかっていわれたらなりたくない。 健康であるっていうのは大事。人間はもはや人でないものに憧れるものなのではないか。 ある程度の「身近さ」も、あこがれや理想となるには必要。 模造紙に身体の形をとるだけでなぜかおおっとなった。 一人でなんでもできる・一人でも生きていけるという「完璧」は、きっと孤独なのでは。 などいろいろお話ししました。
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演劇のコーナー、この後ももっとやりたいことがあったのですが、時間が来てしまったので、ここでコンテの方にバトンタッチ。あまり演劇してなかったような気もしますが…。でも、一日目で気になっていた価値観のことを話せてよかったです。
休憩をはさみつつ、コンテンポラリーダンスのコーナー。
ゲストさんから、「いつもやっていることで、百発百中でできることはある?」との質問。改札で必ずスムーズに通ることができる。朝は必ず首が鳴る。米をたく時の水の量が目視で計れる。心を穏やかにするためにいつもやる動きがある…。と色々。ゲストさんは、日常の中で動きをしている時に、ふと無我の境地みたいになることがあって、その時の身体にとても興味があるそう。身体がよい動きをすると感じるのだそう。それがいつでも出せると、良いのかな?
そんなことを考えつつ。また歩くことから身体を動かしてみます。キレイに歩くことを意識して。部屋を歩いてみます。お互いの歩きも観察しながら。前半の日舞から参加したひとは、その影響か、重心が下がっている感じが!
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手を叩いたら、ストップします。ストップした時も、キレイに立って止まります。 今回は、人に見られていることを意識して、ポーズをしてみる。という感覚に近い感じで立つ感じでしょうか…。キレイに立つということはどういうことだろうと考えつつ。 自分なりの「キレイ」で立ってみます。
グループで見合って、今度は相手のグループの人たちに、立ち姿の修正をしてもらいます。
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並んでみるとかっこいいですね。地球を救ってくれそうです。
それから、バレエ的な歩き方も教えてくれました。立つときもそうでしたが、バレエはとにかくつま先が大事だそう。歩き出すと体重の移動が難しいです。
あと、足の甲が高いとダンサーにモテるということがわかりました。
そのまま、バレエ的な座り方もついでにやってみました。バレエでよくある身ぶりにもチャレンジ。実際にやってみるとなぜか楽しい!との声が。皆でやると、振りをしていてもなぜか小恥ずかしさがありません。
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お次はちょっと趣向を変えて、教室での身体を体験するために、机とイスを用意。
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試験の雰囲気で、イスに座り、紙に「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」のイメージを書きます。
お互いの書いたものをみあったりして、ゲストさんから一言、「この試験は書いたものだけでなく、書いている姿や、見合っている姿も審査対象に含まれます。」そういわれたら、どうするか。
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書いたものにさらに付け足しをする時間を作って、今度は書いている時も身体を意識してみます。再度お互いに見合うときも身体を意識。先ほどよりみんな背筋が伸びたり、動きが丁寧になったりします。 作業をしていると、身体を意識できなくなるという方も。
試験の終了は、一人ひとり、教室をでるところまで。イスから立ち上がり、真ん中の通路を通って、扉をあけて出ていきます。
もちろん、その姿も審査対象!といわれて、皆なぜか緊張…。ドキドキしながら教室を出ます。
日常の動作で、特にみられていることを意識する環境で、自分の身体がどのようになっているのかを感じました。でも、客観的にキレイかどうか自分で判断するのはやはり難しい。
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最後に、今やった教室の動きを使って、チームでダンスをつくろうということになりました。
立つ、座るをくり返すとなんかダンスっぽいとか、みんなで揃えるのもダンスっぽい、など、それぞれの「ダンスっぽさ」を組み合わせながら、作っていきます。
カウントをとりはじめて、振付っぽくなったりしたり、チームのメンバーからでだその場の感覚で展開を考えたり、チームごとに色があります。先ほどの教室の動きから発展しつつ、離れすぎず、を大事にしてみてとゲストさんのサイドコーチ。
短い時間での作業でしたが、両チームとも、全然違う、面白いダンスが出来ました。できるもんだなー。
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時間はぎりぎりになりましたが、ちょこっとふりかえり。
身体を動かすと楽しい! 頭も動かしたから疲れた。 それぞれの身体がみんなよかった。 最後がちゃんとダンスっぽくなった。などのご意見が出ていました。
そんなわけで、二日目後半も終了し、盛りだくさんな一日が終わりました。
前半からの長丁場でのご参加の方も、半分参加の方も、本当にありがとうございました。今日は色々な人と出会えて、また色々なことにハッとしたりしました。
私の中では、なんだか言葉にできないことが生まれてきて、これはなんなんだろうな。と、ずっと考えています。
帰りはちょうど大降りの雨が…。みなさま無事にお帰りになれたでしょうか。遅くまで本当にありがとうございました。
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次回は最終日!
身体は確かに疲れているけど脳みそは覚醒中。最終日でこの言葉にならない何かがすこしでも明確になるといいなと思っています。
なんだか、まだまだ考えたい事や、試してみたい事がたくさんあります。欲深い身体。むむむ。
かなや

 

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