菅原道真

二回目!

『大鏡』は平安時代の中期~後期あたりの176年間分の歴史が書かれた歴史物語。
藤原道長という人物を中心にして書かれているとお話しましたが、
彼だけが書かれているお話ではありません。

藤原道長の家族、友達、祖先。その祖先の人々といろいろな人の、色々なエピソードが書かれております。
むしろ、彼が産まれていない時代のお話もけっこう多かったり。

『大鏡』はちょっと変わった構成のお話でして。
まず、長い話しを語るおじいさん二人の出会いが語られる「序」の部分。
次に、176年間の代々の天皇、お一人お一人の事を順番に語る「帝紀」
そして、歴代の摂政関白や大臣を務めた人々のことや、その家系のことを、一人一人順番に語る「大臣序列」
そのほか藤原道長周りのちょっとしたお話を語る「藤氏物語」
上で語り切れなかったちょっとしたお話を語る「昔物語」

という構成です。
とりあえず、年ごとに起こった事件やエピソードを語るのではなく、
その人物ごとに、ちょっとしたうわさ話や、その人物が起こした事件などを語っていくという形式。

こちら『紀伝体』と呼ばれる形式で、中国の歴史書の形式をまねています。
小説のような「物語」として読もうとすると、やはりちょっと読みにくいかもしれません。
どちらかというと、短編集や、エッセイ集みたいな感じが近いです。

こちらの『大鏡』はそれらのエピソードを組み合わせて、ギリギリ時代の流れで進行できるようにしようと思っていますが、
原作の『大鏡』もちゃんとならって?前半部分は道長の産まれていない時代の話をやろうと思っております。今のところ!

古典の授業などで『大鏡』を扱うときに、大体教科書に載っている定番の箇所というものがいくつかあるのですが、そのなかの一つに、時平伝と言われる箇所がございます。
藤原時平は、道長さんの祖先にあたる方なのですが。(厳密に言うと、時平の弟の忠平という人が、道長の直系です。)
時平伝ではもう一人、道長さんの家系ではない、超有名人が出てきます。

それが菅原道真という人。現在では、天神様でおなじみの神様ですが、この方も伝説になるまでは、政治家でございました。

この時代、職業を紹介するのはちょっと難しいのですが、菅原道真の菅原家は、学者のお家です。道真さんもお家の家業?にしたがって学者として有名な方ですが、晩年は政治の方にもめきめきと力を発揮していきます。

しかし、突如、大宰府(今の九州)に左遷されるという事件が起こります。
それを起こしたのが、藤原時平。
『大鏡』ではがっつりその時平と道真の対立のお話が書かれています。

それも、今のところこちらの『大鏡』でもやろうかと。思っております。

そして、うわさの菅原道真を担当しますのは、兒島利弥氏。

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青ねりには何度か出演いただいておりましてとてもお世話になっております。

もともとは佐々木さんのバイト仲間でした。そういえば。

無邪気なひとです。勉学的な意味でとても頭が良い方です。その頭を社会のために活かさず、なぜ芝居なぞやっているのか。不思議でなりません。
彼とは似た者同士なので何となく、思考の中身のピントがあいやすいと思っていますが、体現・表出の面ではなかなかあわないので今回お互い試行錯誤しております。
実はお互いもっと仲良くなりたいんだけど、そんなに仲良くなれないでいます。

仲良くなれなくても大丈夫な『大鏡』
チケット予約はこちらから。↓
http://www.aoneri.com/form/10ookagami.html

それでは。今日はこれにておやすみなさい。

金谷

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