藤原道兼
ゆっくりといそいでおります!
今日通したらヤバかったよ!色んな意味で。
とてもはじめての感じ。なんだろう。これは。すごいなんか出来そうな気がするし、全然できない気もする。ぎりぎり。
俳優さんたちは、こんなの、不安だろうなあと思いつつ。私は変なゾーンに入っている。よくわからない。
とりあえず泥のように眠りたいし、稽古したい。
もう泥のように眠りながら稽古したい。
さて、『大鏡』について8回目くらいだよ!
前回ご紹介した「花山院」の原文。何をしているお話だったかおわかりになりましたでしょうか。
正解は、肝試しでした。
遊んでないで仕事しろよって感じですが、そういう遊びも当時の人たちにとってはお仕事だったんですね。
平安時代に良くある管弦の遊び(琴を弾いたり、笛を吹いたり)やら、まあ、和歌なんかも。いまでいう趣味でやる「遊び」とはやっぱりちょっと違います。
仕事のニュアンスが強い、「社交の場」ってかんじですかね。どうなんですかね。
花山院の肝試しは、完璧無茶ぶりな感じもしますけど。
でも、道長さんと、花山院はなかなか仲よさそうです。
そういえば、道長さんのお兄さんたちも登場しておりました。怖がって、すぐ肝試しから帰ってきてしまった二人。
今日は、そのなかの道長さんのすぐ上のお兄さん。藤原道兼をご紹介。
道長さんも、身一つで成りあがったわけではありません。彼はもともと良いお家の生まれです。
道長さんは男兄弟が3人いたと言われます。その中の一番末っ子が、道長さん。
でも、末っ子なので、やっぱり成りあがり?
ちょっと、ここで道長さんのご家族をご紹介しておきましょう。
藤原道兼(ふじわらのかねいえ)《父》
時姫(ときひめ)《母》
超子(ちょうし・のりこ)《一番上の姉》 詮子(せんし・あきこ)《二番目の姉》
道隆(みちたか)《長男》
道兼(みちかね)《三男》
道長(みちなが)《四男》
これが、道長さんのご家族。さすが、いっぱいいますね。平安時代。
実はもっといます。お父さんの兼家さんは、時姫さんという道長のお母さんを正妻にしておりましたが、ほかにも結婚されています。一夫多妻ってやつですね。
二人目の奥さんが、あの、『蜻蛉日記』の作者、藤原道綱母。(名前が残っていませんのでこう呼ばれます。)
その息子が、道綱(みちつな)《次男》です。
なので、道長さんは4兄弟の末っ子。
もう一人、対の御方と呼ばれる、藤原国章の娘も妻にいます。
その娘が綏子(すいし・やすこ)《妹》です。
ご兄弟を順番に並べてみると、こうなる。
超子(ちょうし・のりこ)《一番上の姉》
詮子(せんし・あきこ)《二番目の姉》
道隆(みちたか)《長男》
道綱(みちつな)《次男》
道兼(みちかね)《三男》
道長(みちなが)《四男》
綏子(すいし・やすこ)《妹》
兼家さんは実はもっと妻がいますので、道長さんの兄弟はもっとたくさん居たりするのですが、今回出て来るのは上のご兄弟たち。
さて、で、今日ご紹介するのは三男坊の藤原道兼。
この方が、実は前回の花山帝の退位に深くかかわっていた方。
父親に命令されて、花山帝に一緒に出家しようと嘘をつき、花山帝を連れ出して、出家させた張本人。
髭が濃いので有名です。
なんだか悪い人!ってイメージになっちゃいますが、彼も父の言うことをちゃんと聞いただけで。
道長さん含め他のご兄弟も実はいろいろ根回ししています。
家族一致団結で花山帝を退位させたわけですね。
裏返すと、もしかしたらちゃんと団結した良い家族なんじゃないかとも思いますが、
父親の兼家さんが亡くなってから、この兄弟たちが、権力の座をめぐり争うことになります。
道兼さんは、花山帝の件で一番働いたので、自分が父親のあとを継ぐものだと思っていたのですが、残念ながら、兼家さんの次は、長男の道隆さんに権力の座が渡されます。
前にご説明した、摂政や関白の座ですね。
道兼さんはそれを恨み、父親の葬式にも出席しなかったり、道隆兄さんを敵視していろいろ荒れます。
藤原氏が全盛期の時代になると、兄弟同士で争うこともしばしばです。
道兼さんは、その後、道隆さんの死後に関白の座を手に入れますが、当時流行っていた病気ですぐに亡くなってしまうのです。
なので彼は後世の時代に、「七日関白」と呼ばれます。(実際は7日以上関白やっていましたが。)
道兼さんが、亡くなってから、道長さんの時代になります。
道長さんのラッキーをみていると、道兼さんのアンラッキーが本当に対照的です。
彼は自分の子どもも早く亡くしたりと、悲しいエピソードが多いです。なんだか本当にかわいそうになっちゃうのですが、
原作の『大鏡』ではとにかく性格が悪いとディスられまくりです。ああもうかわいそう。
私は、彼だって、頑張っていたんだよと信じたい。
そんな藤原道兼を担当しますのが、金井迪大氏
これはお誕生日の時のお写真。
第三回くらいの『水蛭子』以来の青ねり参加です。おひさしぶり!
実は青ねりの初期メンバーです。高校のころ、彼とコントをやって以来。青ねりは結成されました。
身体が大きいし、目が綺麗なのでビビります。
かないはなんかまっすぐすぎて逆に歪んでんじゃねえか?と勘違いしそうになるほどまっすぐ。
コミュニケーションが独特に見えるのはそのせいかと。
でも違うよ。歪んでんのは私らの方だよ。と、その瞳に毎回映してもらっています。
彼自身、そのまっすぐさにちょっと悩んでいるようにも見えますが。どうなんだろう。
でも、しばらく見ない間にとても器用になっていて、とてもうらやましいし、頼もしいです。
演出ボッチでさみしくなると、だいたいかないにかまってもらうのです。
目のきれいな人がいるってだけで全然観に行きたいよね。
『大鏡』、チケット予約お待ちしております。
では、私はこれからスーパー編集タイム。
鬼のように頑張ります。おやすみなさい。
金谷
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