授業企画についてその2 「田端文士村記念館」

またもや深夜にこんばんは。

良いお盆でしたか?
毎年お盆はテンションが上がりますね。

金谷はお盆前に世田谷パブリックシアターで中学生と演劇を作りました。
お盆はその反動で腰を痛めて変な動きで過ごしました。
着実に夏をエンジョイしております。

さて、青山ねりもの協会授業企画vol.2『夏の終わりの羅生門』の開催がいよいよ今週金曜日に迫ってきました。
すこしづつお申込みをいただいていて、本当にありがたいです。
そして、まだ迷っている方のご参加を心待ちにしております。参加日前日までにご連絡くださるとありがたいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

どんな企画になるだろうと楽しみな反面、授業やらなきゃ…!と頭を抱えております。
企画だからとかではなくていつも授業をやるときは不安でいっぱいです。割と回数を重ねているはずの『羅生門』ですが毎回手触りが違うので、私は芥川苦手なのかもしれない。
芥川関連の資料をさがしたり、作品を読み直したり、新しく読んだりしながら、芥川モードの頭にしていっている八月半ばです。

しかし、お家にばかり引きこもっているのもむずむずするので、本日は、フィールドワーク(という名の観光?お散歩?)に出かけてきました。一人で!
勝手にレポート書きます。現時点ですでに長いですがぜひお付き合いください。
今回の教材は『羅生門』なので、もちろん京都に行ってきたよ!と、言いたいところですが、そんな余裕はありませんでした。京都はまた別の機会に。

では、どこに行ったのかというと…。

ここ!「田端」ッ!!

何故田端なのかと聞く人は最早いらっしゃらないでしょう。
芥川と言えば田端!田端と言えば芥川!
芥川が大学に入学してからのほとんどの時間を過ごした土地ッッ!それが田端ッ!
そして芥川だけじゃなく、様々な芸術家たちが住んでいた伝説の土地ッッ!それが田端ッッ!
解説ッ!!
明治時代、田端は今みたいに都会ではなく、農村地でした。
明治22年に、上野に東京美術学校(現在の芸大です。)の開校をきっかけに、上野から近いこの田端に、芸術家を目指す若者たちや、その教師たち。そして都会の喧騒を逃れた芸術家たちが住むようになりました。

そして、大正3年に芥川が越してきてからは、多くの文士(文筆業のひとたち)と呼ばれる人たちも田端に住みはじめ、
いつしかこの地は「田端文士村」「田端文士芸術家村」と呼ばれるようになりました。
 現在、芸術家たちが住んでいた場所は閑静な住宅地ですが、田端で活躍した文士や芸術家の功績を紹介してくれる場所があります。それがここ。

「田端文士村記念館」ッッツ!!

あんなに有名人なのに記念館的なものがあまりないことでも有名な芥川ですが、ありますよ!ここ!ここに!

なんと田端駅北口から徒歩2分!(近い!)
なんと入場無料!(ありがとう北区!)
月曜・祝日の翌日・年末年始以外はやってます!(開館時間は午前10時~午後5時!)
詳細は田端文士村記念館HPでぜひ。

これはもう行くしかありませんね。行かずにはいられませんね。
(私はたしか今回2回目です。)
 館内は撮影禁止・飲食禁止ですので落ち着いていきましょう。

入口を入ると右手に常設展示があります。正面は企画展示があります。企画展示近くに受付があります。職員さんがパンフレットをくださいます。
館内はそんなに広くありません。じっくり見なければ15分もかからず全展示を眺めることができます。
私は本日1時間30分くらいいました。お盆最終日で人も少なく、贅沢に見ることができました。

 まずは常設展示!入口にはパネル絵の芥川と室生犀星がお出迎えしてくれます。前半は田端文士村に住んでいた数多の芸術家たちのことがコンパクトにまとめられています。
おもしろいのは後半になると完全なる芥川推しの展示になっていきます。(そこが好き!)
一番の目玉は、きっと、芥川龍之介が田端で暮らした家の1/30スケール復元模型!芥川のお家が丸ごとミニチュアに!関東人としては東部ワールドスクウェアのあの感動を呼び起こすものがあります。
なんと芥川の書斎まで再現しており、製作者のこだわりが随所に見えて、もはやほっこりせざるを得ません。木に登るミニチュア芥川の姿も確認できます。

…え? なんで木に登ってるのかって?
まさか、動く芥川の映像資料が残っていることをしらないの…!?

いや、知っている方もいらっしゃると思いますが。
もちろんその映像もこの記念館で見ることができます。芥川がお子さんとわしわし木登りしていますよ。(そして、その映像は芥川が亡くなる2か月前の映像なんですね。)
菊池寛(金谷の好きな人。キャー!!キクチカンー!!)や小穴隆一(宮沢賢治もお世話になってるよ!)の姿も確認できます。

 そして企画展示。年3回展示替えをするので、内容によっては年3回くらい行かなきゃ!みたいになります。現在は、「鉄道からはじまる田端の街ものがたり」という展示をおこなっていらっしゃいました。田端駅開業120周年記念の企画だそうです。どこを見ても田端田端田端でした。田端とは…?という感覚にさえ陥りました。年表が面白かった。こちらにも、よだれでそうなものがたくさん展示してありましたよ。
しかし、私の一番のおすすめは、ロビーにあるこの記念館でしか見られないオリジナルビデオです。
「田端文士芸術家村」について、「芥川龍之介」について、「板谷波山」について、「室生犀星」についての4本の映像資料が観れるコーナーがあります。
各映像13分程度。テレビの下にあるボタンを押すと、見ることができるというテンションが上がる仕掛け。「田端文士芸術家村」についてのビデオは展示を観る前に見るとわかりやすいかもしれません。各芸術家についてのビデオも急ぎ足かつ丁寧にまとまっていて面白いです。(室生犀星のビデオは彼の肉声が聴けるぜ!)
 そして、もちろん。記念スタンプを押すコーナーもあります。細長い方のパンフレットに押すスペースがあります。スタンプ楽しい!人はみんな記念スタンプが大好き!

さて、記念館のレポートは以上です。
しかし田端文士村記念館は記念館を出ても我々に楽しみをくれます…。
いただいたパンフレットを開くと…。

なんと文学散歩をおすすめしてくれるのです…!
そして、予想以上に長くなったので次回に続きます…!

金谷
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『夏の終わりの羅生門』企画へのお申込みはメールにて受付中です。
info@aoneri.com
(参加希望の方は、件名に、「授業企画申し込み」と明記のうえ、本文に、①氏名(ふりがな)②アドレス③電話番号④参加予定日を書いて下記アドレスまでお申し込みください。)

企画の詳細についてはこちらから!↓

http://www.aoneri.com/history/project_lesson02/

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